弔事(ちょうじ)とは、死亡・葬儀などのお悔やみごとのことで、その人にとって、人生最後の儀式となります。どんなに親しい相手でも、形式に沿った正しいマナーで礼儀を尽くしましょう。

弔事の手紙は薄墨の筆で書かなければならないの?

弔事の手紙は、「悲しみの涙で墨が薄まった」という意味から、基本的に薄墨の筆を使用します。ただし、忌明けの挨拶状や、法要の案内状など、葬儀から日が経って送る手紙の場合は、「故人を深く思い、しっかりと墨をすった」という意味や、「悲しみの気持ちも落ち着き、今は故人を偲び、穏やかに暮らすことができています」という気持ちで相手を安心させる意味を込めて、必ずしも薄墨を使う必要はありません。

しかし「弔事の手紙は薄墨で書く」といった弔事をひとくくりにする考え方から、忌明けの挨拶状や法要の案内状に関しても薄墨で書くことが一般的になっている地域も多いため、地域のならわしに合わせて書くのが無難でしょう。

便箋と封筒の選び方

重なるイメージがタブーとされる弔事の手紙に使用する便箋は、必ず一枚におさめます。
(通常の手紙では、内容が一枚におさまる場合は、白紙の便箋を重ねて二枚にします。)

封筒も、白無地で一重のものを使用し、通常の手紙と封じ目を逆にする弔事の封筒は、郵便番号の枠がないものを用意するとよいでしょう。

また、喪中欠礼・死亡通知に関しては、封書ではなくハガキで送ることが一般的です。

句読点は使わない

儀礼的な弔事の手紙は、「、」「。」などの句読点を使わないことがマナーです。また、忌み言葉にも十分注意が必要です。

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